関美工堂

 

古来、茶会や宴席など、日本では屋内外を問わず親しまれてきた漆。「NODATE」は「漆のある暮らし・遊び」をコンセプトに、2010年に生まれたカジュアルな漆器ブランドです。

 

自然の恵みである木・漆は、耐水性に優れ、非常に軽く丈夫で携帯性にも優れ、使い込めば艶が増し、経年進化を楽しめます。抗菌作用があり、耐強酸・強アルカリ性もあり、さらに割れ・欠けを金継ぎしたり、塗り直したり、修復も可能です。日本で1万年以上の歴史をもつ漆器、その優しい手触りは今の生活で忘れかけている人と地球との関わり方を意識させてくれる筈です。

 

 

1946年創業以来、初代、二代目を通して、漆器だけでなく様々な用途に会津塗の技術を活かした漆製品を考案し全国に広めてきました。三代目以降、時代を見据えた新たな取組みを続け、2005年には会津塗若手経営者と共に、ホテルライクで上質な暮らしの道具を提案する「BITOWA」を立ち上げ国内外に大きなインパクトを与えました。

 

2010年には、漆のカジュアル化を実現したアウトドア漆器「NODATE」を誕生させ、年齢性別国籍を超え、新たな漆ファンを広げてきました。 以降、国産漆を活用した暮らしの道具「urushiol」、市販タイプの漆オブジェ「alphabeta」など、従来にない視点の漆製品をリリースしています。2022年11月には、旧本社兼倉庫を「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」として改装し施設内には、漆の若い作り手を支援するシェア工房、地域農業の6次化を支援するシェアキッチン、ローカルライフスタイルストア、シェアカフェ、シェアオフィス・コワーキングスペースなどを備え、様々な職種、年齢性別国籍を問わない人々が行き交う場の提供を開始しています。

 

 

森と湖、豊かな自然に恵まれた、歴史と文化が息づく町、福島県会津若松市は、 縄文時代から高度な漆技術に支えられ、数千年の時間を通してその時代に合った漆の道具を作ってきました。特に産業化が進んだのは、蒲生 氏郷公が城主となった1590年頃です。豊富な木材と木地師、漆と塗師、多才な蒔絵師、そして漆器づくりに適切な気候、会津は漆器づくりの様々な要素に恵まれた地域でした。

 

漆が硬化するためには、高温多湿の環境が必要不可欠です。会津若松市は、山に囲まれた盆地の中にあり、夏は湿気が多く冬は積雪の多い地域です。 会津若松は、産業化された400年以上前の時代から現在に至るまで、数百年の長きにわたって、日本の漆器産業を支える大きな役割を果たしてきた産地なのです。

 

 


 

・国土交通省観光庁主催「日本のおみやげコンテスト」シンガポール賞(漆塗iPhone4 Cover)

・JDP主催GOOD DESIGN 賞 2012(漆塗グラス)

・現代茶湯協会主催 現代茶湯アワード弐〇壱参 特別賞「利休にたずねよ」男茶賞(NODATE)

・J-Wave atelier nova DESIGN AWARD 2015 ノミネート (NODATE)

・経済産業省The Wonder 500 選定(NODATE)