今泉 今右衛門
国の重要無形文化財保持団体「今右衛門窯」14代当主
1962年 佐賀県有田町に生まれる
1985年 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科(金工専攻)卒業
1990年 有田にて家業に従事
1996年 日本伝統工芸展入選
2002年 十四代今泉今右衛門を襲名
2014年 重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定
2020年 日本工芸会 副理事長に推挙
重要無形文化財「色絵磁器」保持者
有田にて江戸時代から400年続く色絵磁器の名門、今泉家の14代当主。その作品は、色鍋島の伝統を継承しつつ白抜きの技法「墨はじき」に着目し格式高い現代の色鍋島を追求している。滑らかな器に染付の輪郭を施し、色を重ね、意匠や吉祥文を散らしていく。
ろくろ成型、塗り、窯焼き、上絵付などそれぞれの工程を担当するエキスパート集団を率いるプロデューサー兼デザイナー。鍋島の美意識、職人の技が揃い生み出された色絵磁器を、現代に引き継ぐ日本を代表する陶芸家。
色絵磁器を代表する有田焼の産地は九州、佐賀県有田町。日本における磁器発祥の地。土でつくる陶器と異なり、石を細かく砕き高温で焼き上げる磁器は400年余り前に生まれた。原料となる良質な陶石が有田泉山で発見され白磁の焼成に成功、現代まで続く磁器の産地となった。有田町は当時の風情を残しつつ常に時代と向き合い焼き物を作り続ける珍しい町。
今右衛門家は鍋島藩の御用窯として技術を惜しみなく投入し藩の威信をかけた色鍋島を生み出してきた。
1996年 佐賀県美術展 知事賞受賞
1998年 日本伝統工芸展 日本工芸会会長賞受賞
2004年 日本伝統工芸展 東京都知事賞受賞
2009年 紫綬褒章授賞
2014年 重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定
2023年 日本陶磁協会賞金賞受賞