德田 八十吉
1961年 石川県小松市にて人間国宝・三代德田八十吉の長女として生まれる
1980年 高校卒業後、米国ニューヨーク州ジェームズタウン高校へ留学
1983年 青山学院女子短期大学卒業
1984年 NHK金沢放送局(86年までニュースキャスター)
1986年 父、三代德田八十吉の秘書として同行し世界各国を訪問
1990年 石川県立九谷焼技術研修所卒業
1991年 工房が完成、制作活動を開始する
2010年 四代德田八十吉襲名(順子から八十吉に改名)
2012年 日本工芸会正会員認定
柔らかく優しい色調が特徴の九谷焼作家。德田八十吉は石川県にて1873年から続く九谷焼の名門。伝統の九谷焼の技術を学び三代德田八十吉から受け継いだ100色以上を自在に操る「耀彩」の技術を生かし精力的に制作を行っている。その作品は九谷焼の特徴である五彩手を元に、器の上で様々な色が美しく変化し磁器の形と相まった独創的な作風が魅力。現在も代々伝わる「八十吉」の色彩表現を追及している。
九谷焼の産地は北陸地方、石川県。古来より焼き物をはじめ、漆器や金箔、染色の加賀友禅など日本の伝統工芸が非常に盛んな土地。九谷焼は江戸時代初期に藩の命により有田で製陶を学んだ後藤才次郎が江沼群九谷村(現加賀市)で窯を築いたのが始まりとされている。
九谷五彩と呼ばれる赤、青、緑、黄、紫を使い絵付けを施していくのが特徴。特に九谷焼初期に作られた美しい色調、力強い色絵は古九谷と呼ばれ世界的に評価されている。現代、石川では九谷焼の伝統を継承しつつ様々な作家が切磋琢磨し制作している焼き物の一大産地。
2008年 第31回伝統工芸展、技術賞
2009年 第71回一水会陶芸部公募展、木下記念賞
2010年 第33回伝統九谷焼工芸展、大賞
2011年 第51回石川の伝統工芸展、奨励賞
2012年 第68回石川県現代美術展、エフエム石川社長賞