三宅人形店

張子虎は中国の虎王崇拝がわが国に伝わり作られ始めたといわれています。虎の武勇にちなんで子供の健やかな成長を祈る気持ちから端午の節句や八朔祭の飾り物として古くから愛用されています。

当店は伝統の技法で鼻先からお尻の部分まで90cm~20cmまでの8サイズを製作しています。和紙を何枚も重ねて型を作り、胡粉を塗ることにより大きなものは子供がまたがってもびくともしない程丈夫に出来ています。ピンと張ったヒゲやゆらゆらと揺れる頭などユーモラスなその姿は根強い人気があり、その形、色合い、縞模様等手作りの温かさが感じられる伝統的工芸品です。   

 

 

三宅人形店は、初代・長松が明治30年頃に大阪から職人を呼んで作らせたところから始まります。初代は販売だけを行っていましたが、2代目・英三郎の代になり製造販売を手掛けるようになりました。

当時は張子虎とは別に市松人形も手掛けていました。職人も雇い、近所にも型の製造を依頼していました。職人の中には太平洋戦争で命を落としたものもいたそうです。当時、張子虎のサイズは5種類ほどありましたが、昭和50年代中頃、当店で一番大きいサイズの「ズナシサイズ」(全長約90cm)ができました。

3代目・修の代になり張子虎のみの製造となりました。最近では住宅事情に合わせた小さいサイズの虎や、白い虎、金色を塗った金招虎を製造するなど種類を増やしていますが、伝統の技法はそのまま生かして全ての工程を手作りで制作しています。 

 

 

香川県の西讃地方は江戸時代より人形づくりが盛んで、三豊市仁尾町もそのような土地柄です。関西方面より多くの人形師が移り住み、いろいろな人形が作られ、そうした中から張子虎が作られるようになりました。

西讃地方では、男の子が生まれると親戚や近所の人たちからお祝いに張子虎を贈る風習が広まり、最盛期には多くの工房がありましたが、今では後継者が減少し、技術を継承しているのはわずかに2軒を残すのみで、希少な工芸品になりつつあります。


 



昭和61年 張子虎が香川県伝統的工芸品に指定

平成18年 三代目・修が香川県伝統工芸士に認定

令和2年  張子虎が香川県伝統的工芸品に再度指定