三宅 哲平

三宅哲平(1985年神戸市生まれ)は、「新葬礼製作所」を設立し、故人との距離を再考するアーティストです。彼は精緻な絵画技術と哲学的思索を通じて、従来の葬送文化を見直し、自宅に置ける墓碑や遺影絵画など、新たな埋葬スタイルを創造しています。死への向き合い方を現代に適合させることで、生者と故人との絆を維持しつつ、未来の伝統としての文化の構築を目指しています。また通常のアート作品である「不在者」シリーズを中心に、個展や空港展示など多様な場で積極的に作品発表を行っています。

 

 

三宅の作品は存在できなかった者たちが存在する瞬間を表現します。この「不在者」シリーズでは、実際に場所に赴き地層を掘り、そのまま専用の樹脂で固め立体化します。その地層には数千万年の歴史が刻まれ、千葉県君津で制作した「君津砂器」には砂や砂利、植物、貝化石などが混在します。自ら掘り出す行為によって不在に光を当て、過去・現在・未来の連続性を視覚的・物理的に表現します。アート作品が「不在そのもの」を表現するのに対し、遺影絵画や自宅用墓碑といった「新葬礼製作所」のプロジェクトでは、顔を持つ固有の死後の世界と生者のつながりを重層的に再定義しています。

 

 

三宅は東京を拠点に活動しつつ、現在、千葉県君津の山地をフィールドワークの場と定めています。高度経済成長期から大量に採掘され、今もなお変化し続ける君津の地層を、自ら掘り起こし、作品素材として再構成。地層が紡ぐ地球史的な時間に手を加え、現代社会の接点を掘り起こすと同時に、私たちが向かう場所を示唆します。本展では、新たな活動の場である、かつて炭鉱町として栄えた福岡県飯塚市の石炭層も用い、場所固有の歴史や記憶を作品に封じ込めています 。

 

 


 

2007年    東京藝術大学絵画科日本画専攻 卒業

2011年    「ONE MERE ASSUMPTION」(G671ギャラリー/東京)開催

2012年    「PARALLEL WAVES」(香港)、YOUNG ART TAIPEI(台湾) ASIA CONTEMPORARY ART SHOW(香港)出展

2013年    ASIA HOTEL ART FAIR(香港)、再度YOUNG ART TAIPEI(台湾)参加

2019年    東京でスタジオ開設イベント/第2回枕崎国際芸術賞 主催者賞受賞

2020年    「IMMIGRANT’S DREAM」「PHASE 2」展出展、枕崎国際芸術賞展 FACE展(損保ジャパン美術館賞選出)、SUMIDA MUKOJIMA EXPO 2020 参加

2024年    「デスフェス」(渋谷ヒカリエ)にて作品展示 関西エアポート×Peach「KIX CULTURE GATEプロジェクト」にて作品展示

その他、国内外のグループ展や個展にも多数出展