岡 信孝

岡信孝は、1932年に神奈川県川崎市に生まれた日本画家である。祖父は近代日本画の巨匠・川端龍子で、岡はその主宰する青龍社に入門し、画家としての道を歩み始めた。川端の死後は無所属となったが、個展やグループ展を精力的に開催し、活躍を続けている。

 

近年は、日本画本来の表現に立ち返り、掛け軸や彩墨画の制作にも力を注ぎ、さらに表現の幅を広げている。また、画家としてだけでなく、後進の指導にも取り組んでいる。
代表作には、善光寺大本願の天井画や、増上寺光摂殿の襖絵・天井画などがあり、大英博物館には神楽面80点を寄贈している。

 

岡信孝は、古典的な日本画の技法を基盤にし、伝統を大切にしつつも、現代的な感覚も取り入れ、自分らしい表現を追求している。花鳥画を中心に、生命感あふれる表現と繊細な筆致で高く評価され、特に、自然や季節感を捉えた彩墨表現に優れ、掛軸や襖絵などの大作も多い。善光寺大本願や増上寺の天井画なども手がけ、伝統を継承しながら独自の世界を築いた。

 

青龍社研究所は、日本画家の川端龍子が設立した若手日本画家の育成機関である。龍子が主宰した美術団体「青龍社」の一部であり、「生命感ある大画面の絵を描こう」という方針で1928年に設立された。岡信孝も1950年に青龍社研究所に入門し、1961年には青龍社の「社人(正会員)」に推挙された。川端が亡くなった1966年の解散まで正式なメンバーとして活動を続けた。その後も、岡のもとには多くの若手画家や弟子が集まり、技術や表現の指導を行った。

 

 

 


 

1980年 川崎市文化賞受賞