森工芸

 

森工芸(MORI KOUGEI)は、徳島県徳島市に拠点を置く木工・木材加工の企業である。1953年創業以来、特に薄くスライスした木材「ツキ板(突き板)」を貼り合わせる化粧合板の加工を専門としてきた。木の個性を活かした製品づくりを大切に、木材一つひとつが持つ独自の特徴を尊重し、その魅力を引き出すデザインを提案している。

 

 

森工芸の作風は、木材そのものの個性を最大限に生かしつつ、洗練されたデザインで現代的な美しさを表現する点に特徴がある。特に、木を薄くスライスした「ツキ板」を組み合わせて模様を作る技法に優れており、木目の方向や色味の差を巧みに利用して、放射状や幾何学的なパターンを生み出している。また、素朴さよりも端正でスタイリッシュな仕上がりを重視し、薄く軽やかなフォルムや無駄のない構成が作品全体に一貫して見られる。伝統技法を基盤としながら、藍染ツキ板など地域文化を取り入れた素材表現にも積極的で、ナチュラルさとモダンさが調和した作風を築いている。

 

 

「ツキ板」は、紙のように薄くスライスした木のことを指し、カンナ屑のように刃物で突いて削り出すことから、「ツキ板」(突板)と呼ばれている。森工芸は、ツキ板を組み合わせて模様を作る技法に優れており、同じデザインでも木材ごとに表情が異なり、一点物のような魅力を持つ。創業当時より伝わる技術や手法を脈々と受け継いでおり、豊富な木についての知識と合わせて、模様にするデザインの開発など、「薄い木だからこそできる事」をテーマとして追求し、新しいツキ板の表現を追求している。