陶芸

 

陶芸は、粘土などを成形し、高温の窯の中で焼いて作られる日本の伝統工芸品の一つ。原料が土からできている「陶器」と、石の粉から出来る「磁器」に分けられる。全国31ヶ所の伝統工芸品指定の産地があり、900年以上の歴史を持つ産地もある。

 

 

代表的な作家に、重要無形文化財保持者(人間国宝)の原清、京都の清水焼の啄斎、薩摩焼の振興と発展に力を尽くした十四代沈壽官、創作的な色鍋島の制作をする十三代今泉今右衛門などがいる。また、現代陶芸家には、中山譲、濱田友緒、宮澤章、松井宏之、大森優太などが挙げられる。

 

 

日本の陶芸は、自然素材の持つ質感や風合いを大切にしながら、機能性と芸術性をともに追求してきた点において、他国の陶磁器とは異なる独自の魅力を放っている。また、土の粗さ、焼きむら、炎の変化など、偶然性を美と捉え、素朴さや静けさを尊ぶ「侘び寂び」の美意識が作品へ深く影響している。特に茶道文化との結びつきが深く、楽焼・備前焼・唐津焼をはじめとする伝統的な焼き物には、この精神が色濃く表れている。

 

 

陶芸は日本各地で、その土地の特徴を活かして発展し、伝承されてきた。全国で伝統工芸品に指定されている産地は31ヶ所ある。その中で、越前焼(福井)、瀬戸焼(愛知)、常滑焼(愛知)、信楽焼(滋賀)、丹波焼(兵庫)、備前焼(岡山)は、900年以上続く歴史がある日本六古窯に指定されている。また、伝統工芸品に指定されている主な産地としては、美濃焼(岐阜)、益子焼(栃木)、伊万里・有田焼(佐賀)、波佐見焼(長崎)、九谷焼(石川)、京焼(京都)などが挙げられる。