うるしアートはりや
茶道具、とりわけ棗の蒔絵を手がけてきた蒔絵師の技をもとに生まれた工芸品です。山中漆器の伝統技法である蒔絵は、長い時間をかけて使い込まれる茶の湯の世界で磨かれてきました。その技術と美意識を、装身具や香水瓶、筆記具など現代の暮らしに寄り添う形へと展開しています。受け継がれてきた手仕事を、今の生活の中でも自然に使い続けてもらうことを目指したものづくりです。


株式会社うるしアートはりやは、石川県加賀市山中温泉に工房を構える蒔絵工房です。山中漆器の産地に根差し、約四十年以上にわたり、茶道具、とりわけ棗を中心とした蒔絵を手がけてきました。茶の湯の世界では、長く使い続けられることを前提に、静かで奥行きのある表現や確かな耐久性が求められます。そうした厳しい美意識の中で、蒔絵の技術と感性を磨いてきました。

近年では、その茶道具で培った蒔絵の技を、現代の暮らしの中でも生きるものとして捉え直し、装身具や香水瓶、筆記具など新たな分野へと展開しています。伝統を守るだけでなく、使われ続けることで初めて価値を持つという考えのもと、素材選びから仕上げまで一貫して工房で制作しています。山中の地で受け継がれてきた蒔絵を、時代や用途を越えて次の世代へとつなぐことを目指しています。

制作の拠点である石川県加賀市山中温泉は、木地の産地として発展してきた山中漆器の地です。分業による高度なものづくりの文化が根づき、木工や塗り、蒔絵といった技が長い年月をかけて磨かれてきました。自然に囲まれた環境の中で、素材と向き合い、手作業を重ねることで生まれる表情は、一点ごとに異なります。この土地で受け継がれてきた技と感性を背景に、現代の生活に寄り添う蒔絵表現を生み出しています。


・『内閣総理大臣賞』受賞(全国伝統的工芸品公募展)
2016年に蒔絵栃盃(まきえとちさかずき)が、全国伝統的工芸品公募展にて最高賞である 内閣総理大臣賞 を受賞しました。
• 『衆議院議長賞』受賞(全国伝統工芸士作品展)
針谷絹代氏は、2019年に全国伝統工芸士作品展で最高賞にあたる 衆議院議長賞 を受賞し、蒔絵職人として高い評価を得ています。
• 三井ゴールデン匠賞 奨励賞受賞(2024年)
伝統工芸の新しい可能性を切り拓いた功績が評価され、第5回 三井ゴールデン匠賞 奨励賞 を受賞しました。