藤田潤
藤田潤(1951年-)は日本を代表するガラス造形作家。1951年に東京都江戸川区で生まれ、大学で哲学を学んだ後、父であるガラス工芸家・藤田喬平(文化勲章受章者)の影響を受けてガラス造形の道へ進む。父の伝統を受け継ぎつつ、さらに独自の表現を追求する姿勢から、日本のみならず国際的にも評価されている。作品は、国立工芸館や横浜美術館などの公的コレクションにも収蔵されている。また、2006年~2015年に日本ガラス工芸協会の理事長を務めるなど、ガラス芸術の普及と次世代育成にも積極的に関わっている。

藤田潤は、長年にわたり独自の表現を追求し、風や大気、水といった自然の要素をテーマに据え、詩的な感性をガラス作品に込めている。透明感のある宙吹きガラスを基本に、フュージングやサンドブラストなど多様な技法を組み合わせ、光の反射や屈折を生かした作品を生み出す。形状は流線型や有機的な曲線を多く用い、静止しているように見えても、内に動きや時間の経過を感じさせる。

ガラス工芸は古代メソポタミアやエジプトで始まり、中世ヨーロッパではヴェネチアン・ガラスとして高い芸術性を発展させた。日本では江戸時代に吹きガラス技法が伝来し、近代以降は欧米技術を取り入れながら独自の表現を確立した。
藤田潤は、伝統的技法と現代的感性を融合させ、日本のガラス芸術の歴史的流れの上に、新たな美の可能性を切り開いている。
1988年 千葉県展県展賞受賞
1992年 国際ガラス展・金沢にて奨励賞
1996年 ’96日本のガラス展にてブリヂストン美術館賞
1999年 日本現代ガラス・能登島にて銀賞
2001年 国際ガラス展・金沢にて金賞
2003年 器のかたち現代ガラス展入選